引き剥がす。裏向ける。何かちがうものが見えてきます。「n」 列を裏返すと、
全部が「u」列に。「n」列に初めから「u」がひとつ混じっていても、目立ちません。
平然と鎮座しています。
戦前と戦後のようにゴロッと価値観が変わる時があります。その中で
「わたしは元のままなのよ」と言ってるような。
p b d qもそうでしょう。昨日は「いいっすよ」。今日は「さあ〜」明日になれば
「聞いてませんけど」。こんなこと、いつもありそう。
もう一つのテーマは、向きあった二つの円弧。私には「送る・受ける」を表象する記号と受け取っています。このフォルムも強い印象で私に迫ります。
それでこれをモチーフにしていくつも作品を作りました。
間違いなくそれは”God will"であり" Good will" 。
神の意思・言葉、人も同じ。
そうです。パラボラアンテナそっくり。手のひらをくぼませて向かい合わせた姿。
”Mechanical bird"ごく簡単な電子回路のプリント基板でハトを型取りました。
コンデンサーなど、部品を取り付ける穴の一つがうまい具合にハトの目になって。喜劇的ですね。
AIじゃ無い。意思があるようで無い。飛ぶようで飛ばない。う〜ん。です。
見上げるとついそこにあって、細部までくっきり見えるのに近寄れない。
中に入ると、もう霧のなか:雲。手の届くところに雲があればいいのに:
それをテーマにあれこれ作ったジイさんのお伽話的造形?です。
ピカピカのジェット機がスクランブルで上昇し、やがて落ちる。朽ちる。
その姿を作りました。仏教で「九相図」という絵があります。
高貴な女官が病を得て死に、捨てられ、朽ちてゆき、最後に白骨が散らばるまでの過程を描いています。
それを今風に。ジェット戦闘機に置き換えて作りました。
CPUのある電子回路でできた複葉機(ヒコーキ)も同じテーマです。
汚いもの。嫌なものは見せない:現代の思想です。
ひと皮むけば昔も今も何も変わらない。
これ以上荒くしたら顔にならないギリギリの荒い表現で女の顔を作ったり、
表面のカワを一枚ひっぺがしたり、
(この方法で"0"と”1”の間が作れないかな。と思っていますが、まだ実現しません)
QRコードを丸めてリンゴ(Appleのマーク)の形に整え、
宙に浮かせたりしています。
これから以降は数年前の作品。デザイン屋的発想の絵(シンプルな)も。
<使用機材とソフト>
●iMac 27" ●Wacom Pen tablet
●Adobe: Illustrator Photoshop Muse Lightroom Acrobat
竹中昌宏
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