制作メモ・2023
”fusion 21"
荒く汚れたタッチをバックに彩度の高い図形を配置しました。そのコントラストが
心に届いて楽しめれば嬉しい・・・・と
願っています。
モチーフは私の心に深く・大きく位置を閉めた図形から選んで配置しました。
馬と少女との組み合わせ。これはある作家から依頼があって作った図形。
ノアが箱舟から放ったオリーブの枝を
くわえた鳩。これを電子回路で。
また
ダビンチのテンを抱く女性を超荒い線で。中世の太陽と月のジョイント図形。
そうそう、射撃の人型の「標的」も。
21世紀。平穏で豊かな世界が続く
だろうか?
世界中で先に待ち構えているのは
混乱と欠乏だけか。想いを巡らし、
イメージしつつ制作しました。
長い人類史上、人は夢を実現させるため、さまざまな課題に取り組んできました。
うまくいった計画・ダメだった課題など。もういっぱい。
残されたのたくさんの図形。占星術とか錬金術。近代の科学の記号類も。
(そこには凝縮された願望・熱意が閉じ込められている)
それら図形に惹かれ、同時にこの世を謳歌するデジタル技術(その図形)との
合体を意識しました。
人体や図形のCPU(中央演算装置回路)との合体パターン。
平均的な累計的な美人イメージ(荒いハーフトーン で)。
それらを重ねたり、剥がしたりして「バナー(旗)」を作りました。
私ながらの現代社会へのアテコスリです。
ところでスマホからこっち、この世の美意識って作られている印象ありません?
「見た目だけの世界(格好良さの類型化)」なのかな・・・
ますます一本調子の世界になって行くような・・・・
遠い昔、ギリシャ・ローマ時代。人々は神様をいっぱい作り、それぞれ
記号を作りました。それら造形的な面白さと同時に
すっご〜い願いも秘めている・・・・・
それに惹かれて作った作品のひとつをご紹介します。
無秩序に見えるゴチャゴチャした図形のうちにピカリ・ピカリと存在を主張する
ポイントも作りました。